補助金

2024.04.10

小規模持続化補助金

1.新型コロナウイルスの影響を乗り越えるための投資の類型

B:非対面型ビジネスモデルへの転換

2.事業概要(自社の概要や市場動向、経営方針等を記載ください) (注1)

●概要:名古屋市中区で整体業として 2 店舗を構える。キャリア 15 年以上のスタッフを多く有し、東海地域屈指の繁華街で年中無休と深夜までの営業時間により様々なライフスタイルの方が通いやすい店づくりをめざし、リピーターも多く獲得してきた。

●当社の強み

①顧客の要望に沿う多彩なメニュー

体調改善・美容系などの多彩なメニューと施術時間を用意し、顧客の要望に答えられるようにしている。午前中から深夜まで年中無休の営業時間を実施している。交通至便な名古屋市中区に 2 店舗あり、これにより年代性別ライフスタイルを問わず多くの方が利用しやすいものとなっている。

②経験に裏打ちされた高い技術力

当事業所の施術スタッフは経験 15 年以上のベテランも多く在籍する。このためマッサージや施術に慣れたいわゆる「ツウな客」が好んで通う店として商圏内での高い地位も維持している。これは当事業所が導入している複数の予約サイト内 500 件超の口コミ内容でも明らかである。

③YouTube を活用した広告ノウハウの実践

実店舗を構える 10 年以上前からホームページを作成し、広告媒体として情報通信メディアの活用を模索してきた。年間収益は 370 万円に上り、店舗収益を超えないまでも補完の役割を果たしつつあり、今後の工夫でさらなる収益確保が見込めるためそのリソースの整備に注力したい。下にYouTube に関する収益と実績について示す。

●市場の動向と将来の見通し

2018 年の整骨院、療術、マッサージ業界の市場規模は新規出店や高齢化人口の増加を背景に 2000億円を超えており、これは 2016 年以降 3 期連続で増加となっている。売上高が判明した総計を下に示す。しかし 2015 年以降は倒産件数も増加しており、業界内の競争は激化している。実際には保険診療を伴う整骨院、接骨院、鍼灸院なども競合に含まれ、さらに今回の新型コロナウィルスによる悪影響は計り知れず、市場規模は縮小したうえ、倒産件数も増加していくことは想像に難くない。しかしその中にあっても顧客獲得対策のための創意工夫は必須の状況にあることは変わりない。

当事業所はその工夫を以前より情報通信メディアに注力しており、次にその市場動向も示す。

平成 30 年度総務省による「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(下記表出典)によるとメディア利用に関してテレビ視聴者よりもインターネット利用者が上回る結果がでている。さらにインターネット利用の項目別においては休日において「動画投稿・共有サービス

(YouTube、ニコニコ動画、ニコニコ生放送、ツイキャス)」の利用時間が「メール利用」、「ソーシャルメディア(Twitter、LINE、Facebook、Instagram)」を抑えて最も長くなっている。

特に YouTube は自身の動画配信チャンネルを開設し、様々なテーマのコンテンツで情報発信を行う「You Tuber」と称される個人や団体が存在し、視聴者の生活習慣や消費行動に大きな影響を及ぼすことは広く知られている。また投稿に対しての広告収入の可能性もあいまって新規参入者も増加している。更に YouTube という媒体を「注目度が極めて高いメディア」と判断するクライアントも増加し、その市場は今後も拡大するものと思われる。

●顧客ニーズ

当事業所が作成する動画チャンネルは、実店舗でのメニューにエンターテイメント要素を加えた内容が中心である。外出自粛が徹底される中、家庭での視聴機会の増加が推察され、エンターテイメント性の高い「対個人」のコンテンツだけではなく、全世代にも受け入れられやすいリラクゼーションあるいは健康維持増進の内容も求められる。また、その作成手法もできるだけ少人数で「三密」を避けた手法であることが理解できる内容の必要がある。

●経営方針

①新型コロナウィルスの影響による顧客数減少を取り戻すこと。

②ホームページと YouTube を使った健康維持増進・リラクゼーションなど全世代に訴求するものを作成し広告収入の増加を目指す。

3.新型コロナウイルス感染症による影響(売上減少等の状況について記載ください) (注2)

●当事業所の現状について

①顧客は買い物と併せて公共交通機関を利用しての来店が多く、緊急事態宣言による外出自粛要請やデパート休業などの影響を受け、堅調に推移していた売り上げは大きな打撃を受けている。マッサージや整体は顧客の身体に直接触れることであるが、これが感染の懸念を想起させる可能性があり今後しばらくは新規顧客獲得が困難な状況が続くことが予想される。

②YouTube に対して定期的に行ってきた動画の投稿も滞っている。動画コンテンツの内容は有償モデルに顧客と同じサービスを受けてもらいエンターテイメント要素を加えたものであるが、いわゆる「三密」を避けた結果、撮影の無期延期を余儀なくされている。

●課題

①店舗を営業継続させるには衛生対策を徹底し顧客を獲得する方法を検討する必要がある。

②「身体に触れる」という商行為以外で収益機会を模索する必要がある。そのため非対面型のビジネスモデルとして YouTube への動画投稿と広告収入による継続的な収益確保のためリソースを整える必要がある。

4.今回の申請計画で取り組む内容(注3)

【事業名:店舗広告を兼ねた YouTube 用動画作成による販路開拓】

【計画内容】 (上記 1~3 を踏まえて、販路開拓等の取組(A、BまたはCに関する取組を含む)を記載くだ

さい)

これまでの取り組みであった経験豊かなスタッフに支えられてきた経営は生かしつつ、これからは YouTube 運営に注力し非対面型ビジネスモデルとして、減収した収益を補えるような経営を行っていく。動画の内容も健康維持を目的としたコンテンツを増やし全世代に訴求するものに変えていく。外出自粛要請にともなって活動量の減少が問題となっているが、エンターテイメント性の高いものだけでなく健康維持増進につながる内容を提供し社会に貢献していく。

具体的には下記 3 点の内容となる。

①<視聴者自身ができる屋内での体操ストレッチの要素を取り入れた動画作成>

非対面型ビジネスモデルとしてオンライン上で行う。当事業で長年積み上げてきたノウハウを生かし、オリジナルのプログラムを初心者が行いやすい動きを取り入れた動画を作成する。

②<ホームページ作成と動画投稿サービスが相互的に作用するシステムの構築>

動画サイトの概要欄で相互にホームページのリンクを張り、集客が得られる仕組みを作る。またその情報は常に最新のものとするため、更新しやすいシステムにする。また当事業所自体も YouTube 上に広告を出すための動画作成を行う。

③<予約サイト・各動画配信サイトの定期的なアナリティクス測定>

来店者数実績や YouTube 関連の実績確認から経営方針の修正改善をスピーディに行い、集客と視聴者数増加につなげる。

5.新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための取組の中で、本補助金が経営上にもたらす効果

①YouTube 視聴率増加に伴う広告収入の増益

ホームページと動画の作成をスピーディに実施、更新を細かく行うことで情報の信頼度をあげていく。これにより表題の効果が期待できる。

②アナリティクスと情報分析によるニーズに合致したコンテンツの提供

もともと数百本の動画投稿を複数の情報通信メディアを通じて発信しているが、情報分析によって適切なカテゴリ分けをすすめ様々な視聴者のニーズに合ったものを提供し視聴率の増加(広告収入の増加)が期待できる。

③新規来店客の増加

ホームページと動画作成をスピーディに実施することや新型コロナウィルス対策を十分にアピールすることで、実店舗においてもリピーター、新規顧客ともに維持、増加させることが期待される。

④全世代に対しての健康増進につながる動画を配信することで社会貢献につなげていく。

店舗のイメージアップはもちろんのこと事業所の成長につながり、客層の拡大につながっていくことを期待したい。

●今後の見通し

今回の補助事業は YouTube による広告収益増収となり、実店舗の減収分の補完の役割も果たせるため、事業終了後も継続的に売り上げ向上に寄与する。

以上が小規模持続化補助金申請について抜粋しました。